2015年1月4日日曜日

頭でっかち必読の書


「日本の弓術」オイゲン・ヘリゲル述 柴田治三郎訳

すぐれた職人の感覚的な体の使い方を理解するために参考になるかもと思って読みました。この本は90年ほど前の昭和初期、弓聖阿波研造に認められた弟子でドイツの哲学者であるヘリゲルが、欧州式スポーツ弓術と日本の弓術の根本的な違いを欧州人にも分かるように説明しようとした講演録です。身体で覚えなければいけないことを理屈で理解しようとすることの根本的なあやまちを、弓聖の言葉を通して理屈で説明している所が、頭でっかちの心を打ちます。文体が古くすこし難しい言葉づかいもあるけど1~2時間で奥義をかじった気になるスゴイ本。